画材や工芸素材として広がる可能性も

しっくい丸シートがユニークなのは、漆喰塗料をコーティングしてある表面に印刷できるだけでなく、その表面を色鉛筆やクレヨンで着色できること。しかも、漆喰の消臭、抗菌などの機能も失われないことにあります。

しっくい丸シートの特長の一つとして、色鉛筆画の画材に適していることが挙げられます。

画家の五叟鐵太郎氏によると、しっくい丸シートの表面は色鉛筆の顔料を効率よく定着させる微妙な凹凸があり、着色した後の発色も一般の白色画用紙と遜色ないそうです。また、しっくい丸シートを水に濡らした状態にして色鉛筆でぬっても、ほとんどにじむことなく、乾いた後に顔料がしっかり定着することのことです。そうした特性から、雨天の屋外スケッチなどでも便利に使えるのではないかとのことでした。

もちろん、色鉛筆で着色した後でも、シックイますシートの消臭、抗菌、抗ウイルスなどの効果は失われません。

左は、しっくい丸で試作したぬり絵シート(空と湖の部分はあらかじめ印刷してあります)。右は色鉛筆で着色した作品。発色は一般の画用紙を使った場合とでの遜色がない。